オーリーOS180° ○この技を習得する上で前提となる技術 ・スライドターン(できればカービングが望ましい) ・フェイキー ・オーリー オーリーという特殊な跳躍技術を使って、レギュラーから飛んで180°してスイッチスタンスで着地する動作です。 これを成功させるポイントは正しいオーリーと、両足飛び180°でも解説した上体の先行動作になります。 やり方(レギュラーからOS方向へ180°) @自然に体を進行方向に開き、オーリーのために膝を落とし準備する。(なるべく深く) A上半身を回転方向(背面側)に先行回転させる。(振り向く感じで上体はそのまま維持) Bオーリーで跳躍。腰を引き上げる。 C膝をできるだけ引き上げる。(胸に膝があたるくらいひきつける) D先行している上半身の向きに下半身が追いつく。(下半身を無理に回したりしない) E衝撃を膝で緩和しつつ両足で着地。(着地はトゥエッジで行うこと) Fフェイキー滑走。(なにもなかったかのように颯爽と) 成功させるための重要な点はAとCです。 Aについては両足飛び180°と同じ要領で行います。ただしこのオーリーに関してはBの動作との絡みが少々発生します。 それは回転を伴うオーリーを行う以上、瞬間とはいえ、テールが軸になり、上体の先行動作を行った上、オーリーを行おうとしてテールに加重すると飛ぶ前から板は勝手に回り出してしまいます。 つまり、両足飛びのように板を真っ直ぐにした状態からの綺麗な180°ではなくなってしまうということです。でもこれはある程度は仕方のないことで、できる人でもある程度はそうなっているものなので、あまり気にしない方がいいと思います。 (どうしても気になる人は・・・後述の☆コツと注意点☆のトゥオーリーを試してみるといいかもしれません。) 重要な点Cについて。 きれいなOS180°を成功させるためには、この動作がかかせません。180°回って両足同時に着地できない人は、体軸が傾いたまま離陸している、または膝が持ち上げられていない可能性が高いです。これを解決するコツはオーリーのところでも取り上げましたが、 テールへの加重移動は一瞬ですぐに重心を戻すこと、 正しく後ろ方向へ蹴ること、 前足は前方へ引き上げること の3点を意識して、思い切り膝を持ち上げて下さい。 重要ポイントさえ押さえれば、きれいなOS180°ができるので・・・みんな一応挑戦してからBSに進んでね。。。 BS180° やり方の基本はOSとほとんど一緒です。 やり方(レギュラーからBS方向へ180°) @自然に体を進行方向に開き、オーリーのために膝を落とし準備する。(なるべく深く) A上半身を回転方向(背面側)に先行回転させる。(振り向く感じで上体はそのまま維持) Bトゥのエッジを立ててオーリーで跳躍。腰を引き上げる。 (腰を少し後ろへ突き出す感じにするとやりやすい) C膝をできるだけ引き上げる。(胸に膝があたるくらいひきつける) D先行している上半身の向きに下半身が追いつく。(下半身を無理に回したりしない) E衝撃を膝で緩和しつつ両足で着地。(着地はトゥエッジで行うこと) Fフェイキー滑走。(なにもなかったかのように颯爽と) BSは前回の両足跳びBS180°と同じく、見えない方向に飛ぶ動作なので、恐怖をいかに克服するかが重要なポイントです。 しかも体が自然と覚えている両足のジャンプでなく、オーリーという不慣れな跳躍方法なのでなおさら、怖いと思います。 恐怖は自信で克服できるので、 最初はスライドでの180°でイメージをつかんでおいて、次は角度90°くらいで飛んでみて、 自分で板や体をコントロールして着地できる自信をつけてから、ちょっとずつ角度を増やして チャレンジするのがアプローチしやすい方法です。 ポイントはBの括弧書きの腰の突き出しです。コツをつかめば、ちょっとの腰の突き出しででBSは簡単に回ってしまいます。(ただし、この突き出しは本当はあまり良い動作ではないので、癖にしない方がいいかもしれません。) さて、これでひとまず180°を終了したいと思います。 他に「この180°はどうやってやるの?」とか解説のリクエストがあれば、やる・・・かも。掲示板に遠慮なく書き込んで下さい。 ☆コツと注意点☆他 オーリー180°はBSの方が得意という人が多い。 これはなぜだろうか? ☆BS回転のやりやすさ スノボーで転ぶ時は大抵尻餅をつくように倒れるだろうし、そう教わってきたはずです。 これは人間は前向きに倒れると怪我が多くなるため、それを回避するためであり、板を履いていなくても前倒を自然と回避するよう、成長していく過程で学んでいくものだからです。 つまり後ろへの重心移動の方が得意な人が多いということです。特にスノボにおいては恐怖心から後型と呼ばれる逃げ腰の体制をとる人が多く見受けられるため、そういった点からも自然と後ろへの重心移動の方が得意になり、本来は視界がとれないBSの方が怖いはずですが、BSの方が慣れれば回しやすくなるということであると推測されます。 ☆OS回転のやりにくさ OSだと右足(蹴る足)がうまく上がらず、180°板を返すことができてもバタバタした感じになってしまって、やり難い上にカッコよくできず、好きではないという人もいると思われます。 もちろん、これは上述したように直すことができますが、それ以前に敬遠してしまっている人が多いみたいですね。 ☆かっこ良さ BS>OS 一生懸命にやらないとうまくできないOSに比べてBSはよりトリッキーに見える上、やりやすいと思われます。 これらの理由からOSは一番基本的であるにも関わらず、意外と敬遠される傾向にあるようです。 実際、私もOSはやり甲斐がなく嫌いだ〜。(OSノーリーは大好きだけどね。) オーリーを使うと飛ぶ前から回り始めてしまうのが嫌な人は・・・ 実はこのオーリーには2種類のやり方が存在します。いわゆるトゥオーリーとヒールオーリーと呼ばれるものです。 トゥオーリーというのはトゥエッジ側を積極的に使ったオーリーで、弾いて飛ぶ際にちょっとエッジを立て雪面にひっかけ気味に飛ぶ方法です。この方法を使えばBの時、板の回転をより抑えることが可能となりますが、タイミングが難しく、その後の足の引き上げも困難になる大変難易度の高いやり方です。この方法を使えばカービングのエッジングから直接180°が可能となります。(エアーでは多用されます。) うまく行うコツは、スピードの出ている時にやることです。ただし当然怪我する確立は高くなります。 オーリーはソール面(滑走面)だけを使うやり方しかないわけでなく、反発力が得られればこういったやり方もあるという良い例ですね。 逆にヒールオーリーは説明しなくてもみんな自然とそうなるやり方だと思いますが、ヒール側を滑らせながら離陸するオーリーです。飛ぶ前に回転を始めてしまうというデメリットはあるものの、アプローチしやすい方法です。 ちなみにBSでヒールオーリーは難しいみたいです。(できるとは思うけど・・・) OS180がやっぱりうまくできない・・・ どうしてもうまくできない人はフェイキーからレギュラーへのオーリー180°を練習してみよう。 着地がレギュラーであれば、自然とうまくいく人が多いみたいです。 オーリーを使うと難しいから両足で跳んじゃダメ? オーリーを確実にマスターしていないと180°はさらに意識しなければならないことがたくさんになるので、かなり難しくなると思います。 どうしてもオーリーでなければいけないという訳ではありません。 360°までできるようになりたいのであれば避けて通れない道ですが、そうでなければ無理することはありません。 楽しくなければ意味ないですから!! また360°を目指すならノーリーを練習するという方法もあります。 回りすぎてしまう 回れない人には羨ましい話ですが、実際にありうる事です。360°以上簡単に回せるようになると逆に180°が難しくなることもあります。だから180°は奥が深いのです。 回しすぎないコツは、180°まで回す意識を150°くらいで着地するよう変えてみて下さい。 トリックに入るまでのスピードや回転スピードによって、人それぞれの丁度よく着地できる、自分なりのタイミングがあると思います。研究してみて下さい。 なお、回りすぎるというのは360°へステップアップするチャンスでもあります。 是非挑戦してみて下さい。