ノーズスライドスピン
ノーズスライドスピン

技の概要・・・テール側を浮かせて、ノーズ側を支点にBS側へ360°以上回すトリックです。
ノーズプレスしながら、360°以上回すイメージです。
同系統の技としてOS側に回す、テール支点で回る、フェイキーバージョン等があります。




○この技を習得する上での前提となる技術
  ・スライドターン
  ・プレス
  ・フェイキー



イメージさえわかっていれば、簡単にできそうな気がしますが、意外にうまく回せなかったりします。

レギュラーの人の視点で順を追って解説します。

まず重要になるのが、出だしの勢いのつけ方です。
これは例えばターンで山向きになる旋回時等、ノーズに加重する時をきっかけに回し出すと良いです。

回し出した後、ノーズのつま先側とかかと側のエッジを切り替えながら、エッジを過度にかけずにスムーズに回していくことになりますが、始まりは回転を殺さないようつま先側エッジを軽く掛けながら、流していきます。

最初の勢いがしっかりつけば、180°までは誰でも簡単にできると思いますが、そこからかかと側エッジへの乗り換えがうまくいかず、エッジが掛かってしまって転ぶか、切り替えがスムーズにいかず、回転が止まってしまう人が多いと思われます。
これを解決するコツとして、少し膝を曲げて、腰から先行して回しはじめるようにすると良いです。腰先行にして膝を落とすとあまりつま先エッジを立てずに回し始めることができます。これによって最初につけた勢いを殺さずに180°以上まで持っていけるので、一気に200°くらいまで回し、今度は姿勢を元に戻す。曲げていた膝を少しずつ伸ばし、腰先行から直立に近くしていきます。そうすると自然とかかとエッジにスムーズに移行できます。

こうして1周回すと、2週目は回転力と勢いが付くため、より力を抜いてパフォーマンスができるでしょう。
慣れてくれば、最初に勢いを付けなくても腰を先行させるだけで勢いはつけられるようになるので、きっかけはそれほどいらなくなります。
あとはこの動作が自然にできるようになるまで、何度も反復練習して下さい。。

たぶん最初は失敗が多いと思うけど、このトリックはやればやるほど慣れて上手くなってくるので是非チャレンジしてみて下さい。回せると気持ちいいですよ〜。


☆コツと注意点☆

エッジの切り替えがうまくいかない・・・
足を使って回すの?
初めて見る人、やる人はおそらく浮かせている足に勢いをつけグルグル回して回転しているんじゃないかと思うでしょう。しかしそれでは大抵エッジをひっかけて止まってしまいます。回そうと力んで足をあげると、エッジをひっかけない力加減とその位置を維持しつつ回し続けることは難しいです。上げた足で回すのではなく、重心を固定し、支点側となる前足側のエッジにかかる力と角度を固定します。腰を常に先行させながら回すことを心がけましょう。
じゃあ上げ足は何に使うかといえば、テールの浮き上げを維持するだけです。
姿勢を固定することが肝要です。
どうしても勢いがなくなってきた時に、スッと足で一瞬勢いを加える程度しか使いません。

支点の位置について
支点の位置は前足の下ではありません。プレスのところでも説明しましたが、これらプレススライド系の技の基本として、支点となるノーズの位置は前足よりも前で、板が上向きに反っている部分よりも前の部分です。
ノーズ側に加重し、テールを持ち上げて、倒れないバランスのとれる位置で板と雪が接している箇所が支点の位置となります。

柔らかい板の方がやりやすいの?
柔らかい板の方がプレスはしやすいというのはプレスのところで説明しましたが、結局この動作もプレスしながら回っていく動作なので、柔らかい方が最初はやりやすいでしょう。
ただ、硬い板だとできないわけではありません。より浮き上げを維持できれば硬くても全然できます。

OS側に回すバージョンはないの?
トリックとしてはアリだと思います。
ただオープンサイドに回すのは非常に難しいです。勢いがうまくつけば回せることもありますが、回し続けることは困難です。オープンだと、腰を突き出して先行させることができないためです。
ここら辺はまだ研究していない分野ですので、追々やっていこうと思っていますが、、OSノーズスライドスピンからOSノーリー360°に繋ぐようなコンボトリックもあり、これはスムーズに決まるとかなりカッコいいです。皆さんもいろいろ試してみて下さい。